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アッちゃん、モコちゃんへ

2018/11/08

アッちゃん、モコちゃんへ

そらちゃんは、最後は自分で歩くことができなくなりましたが、最後の一滴も自分で飲んで、最後の一息も自分で吸って、生きぬきました。とても立派だったと思います。

お葬式の日は、朝から雨で曇り空でした。火葬場でそらちゃんは骨になりました。
白い骨壷にそらちゃんの全てを納め、火葬場の扉を開け外にでたら、暖かい太陽の日差しがそらちゃんを迎えてくれました。
パーッと明るくなった空がそらちゃんみたいでした。
そらちゃんは明るく暖かく晴れた空に向けて旅立ったんだな、と私は思いました。

そらちゃんと過ごす時間をもらえて、幸せでした。
アッちゃんやモコちゃんが沢山可愛がっていたこと、そらちゃんが教えてくれたよ。
控えめなようでいて、意思が強くて、でも甘えん坊なところもあって、自分の気持ちに素直な犬だなー、と思いました。

そらちゃんともっと長く一緒にいたかったです。
でも、そらちゃんの病気は完全に治るものではなく、もうおばあちゃんだったので、お薬を打ったり、手術したり、入院させたりはしませんでした。
苦しそうな様子を見せた時にだけ、獣医さんに行きました。
獣医さんでも、皆そらちゃんに優しくしてくれたよ。とても、ありがたかった。

そらちゃんには、最後まで家族の中で、自分のベッドで過ごしてもらいました。
少しずつ出来ることが減っていったので、出来ないことだけお手伝いしました。
寝てばかりになってからは、そらちゃんが嫌がらない程度に、抱っこしたり、なでなでして「大好き」だということを伝えたりしました。
亡くなった日も、朝にりんご果汁を飲んで、美味しいと言っているようでした。
おトイレも体を支えてあげたら、自分でしました。
私はそらちゃんをお膝に乗せて「いーこ、いーこ」するのが大好きでした。そらちゃんもまんざらじゃない様子だったので、その日もお膝に乗せていたら、私の脇に顔を埋めてきました。そのまま二人でしばらくボーッとして過ごしました。
息を引き取る数時間前のことでした。

そらちゃんが息を引き取った時は、そらちゃんの側で娘たちが賑やかにテレビを見ていて、ピーターとオー太君が側にいました。
寂しく感じることなく最後を迎えてくれたと思います。

私が至らなかったことも沢山あるけど、楽しかったことも沢山あります。
アッちゃんと、モコちゃんには、もっともっと沢山の楽しかった思い出があると思います。
二人と過ごした沢山の思い出と、我が家で過ごした思い出が、あの小さい体に沢山詰まっていたと思います。
幸せだったと思います。

アッちゃんとモコちゃんが、そらちゃんのこと大好きだったように、そらちゃんも二人のこと大好きだったと思うよ。
そらちゃんが残してくれた思い出、大切にしようね。

今は、そらちゃんの不在がとても寂しくて悲しくて打ちのめされそうで、一番したくない「後悔」しそうになるけど、そういう時はそらちゃんの写真や動画を見て、幸せだったことを思い出すようにしています。
その時々で決めたことや、行動を「後悔」しても、結果が出ていたら何も変わらないもんね。
私はそらちゃんが教えてくれた沢山のことを大切にして、前を向いて生きます。

アッちゃんとモコちゃんも後悔しないでね。
そらちゃんとの楽しかった思い出を大切にしながら、そらちゃんが教えてくれたことを学び、これからの二人の人生にその教えが残っていくことで、そらちゃんはこころの中に生き続けてくれると思うよ。

今度、そらちゃんのどこが好きだったとか、こんなことがあったんだよ、とか教えてね。
我が家での様子もお話させてね。

さとう ももえ

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